日中対照言語学会会報(No.18)

2012年4月20日(金)発行
会報担当:高橋弥守彦  豊嶋裕子
 

目次

  1. 日中対照言語学会拡大常務理事会審議結果
  2. 2012年度日中対照言語学会春季大会(第27回大会)
  3. 3月定例月例会報告
  4. 事務局だより                                  

1.日中対照言語学会拡大常務理事会審議結果

日時:3月24日(土)16:00~17:00
場所:大東文化会館K-301
出席者:高橋弥守彦、王学群、続三義、鈴木義昭、竹島毅、椿正美、橋本幸枝(書記担当)

(1)日中対照言語学会第27回春季大会について

 1)日時:5月27日(日)
 2)会場:高千穂大学
 3)学生アルバイト代金:日当は6500円(弁当代を含む)
 4)アルバイト:受付2名、時間係1名
 5)お茶代:4000円(午前、午後合計金額)
 6)昼食:安本常務理事の手配で500円位のお弁当を調達し、希望者に販売する予定。
 7)発表申し込み者: 白愛仙(明星大学) 張楠(南山大学) 王其莉(東北大学)
            李恵(筑波大学院生)  井川壽子(津田塾大学)
            劉志偉(首都大学)  梁雷月(北京外国語大学院生)
            洪安瀾(大東文化大学院生)  高橋弥守彦(大東文化大学)

 常務理事会で発表内容についての慎重な審議の結果、若干の意見が出されはしたものの、若干無理をすれば、全員の発表できる時間があるので、出席者全員から研究発表申込者の研究発表への同意があった。ただし、全国大会での研究発表は会員に限るという指摘があった。入会していない発表者があれば、当日入会していただきたい旨の提案がなされた。

(2)各費用の見直し

 1)学会誌の編集費を5万円から4万円にする。
 2)会計担当理事に2万円を払う。
 3)査読委員長に1万円を払う。

 これ等を、春季大会の総会に諮り、承認を得たのち、2012年度から実施する。

(3)関西地区の理事推薦

 日中対照言語学会27回大会後開催された関西地区常務理事・理事増員の件について、余維副理事長から1名の理事推薦があった。

2.2012年度日中対照言語学会春季大会(第27回大会)発表者

 5月27日(日)、高千穂大学(東京都杉並区)で日中対照言語学会春季大会(第27回大会)が開催されます。会員の皆様におかれましてはふるってご参加ください。非会員の方の参加も歓迎いたします。本大会のプログラムは以下の通りです。

日中対照言語学会

第27回大会 (2012年度春季大会)のご案内

  本学会では、下記の要領で2012年度春期大会を開催いたします。会員の皆さま
には、お誘い合わせのうえ奮ってご参加下さい。また、会員以外の方の参加も歓迎い
たします。

                                      記

日 時:2012年5月27日(日)午前9時30分より午後5時30分まで
会 場:高千穂大学(東京杉並区)交通:京王井の頭線西永福駅下車、北へ徒歩10分
参加費:1000円(会員、非会員共通)

                              プ ロ グ ラ ム

受付                                9:30-
                          総合司会 竹島毅(大東文化大学)
大会開催校挨拶                           9:40- 9:50
開会の辞 高橋弥守彦(大東文化大学)                9:50-10:00
研究発表1.“在+空间词”の“在”に対応する日本語について   10:00-10:35
  ―文頭式と動前式の場合― 洪安瀾(大東文化大学院生) 
研究発表2.中国語アスペクト助詞“着”について           10:35-11:10
  梁霄月(北京外国語大学院生・大東文化大学院交換留学生) 
                                                  以上司会 王学群(東洋大学)
休憩(10分)                          11:10-11:20
研究発表3.使役文と受身文の連続性を通して日中両言語の対訳を考える
  ―日中対照研究の視点から― 劉志偉(首都大学東京)             11:20-11:55
研究発表4.中国語の訳文の誤用問題                11:55-12:30
  白愛仙(明星大学非常勤)                以上司会 豊嶋裕子(東海大学)
昼休み(60分 近くにレストランあり、昼食は受付にての注文も可) 12:30-13:30
研究発表5.使役事象タイプと使役交替の可能性           13:30-14:05
  ―中国語の複合動詞における使役交替を通して 張楠(南山大学院生)
研究発表6.日本語と中国語における状態変化を表す形容詞文について 14:05-14:40
  李慧(筑波大学院生)                  以上司会 鈴木義明(早稲田大学)
休憩(20分)                         14:40-15:00
研究発表7.判断のモダリテイから見た日中語の類型に関する一提案  15:00-15:35
  王其莉(東北大学)
研究発表8.接辞の機能:「自立化」および「複合阻止」という働き    15:35-16:10
  井川壽子(津田塾大学)                
研究発表9.“被字句”の中の「動詞+その他」について       16:10-16:45
  高橋弥守彦(大東文化大学)             以上司会 加藤晴子 (東京外国語大学)
総会 安本真弓(高千穂大学)                  16:45-17:15
閉会の辞 豊嶋裕子(東海大学)                 17:15-17:30

日中国交回復40周年を共に祝い、28回大会を成功させましょう!

※入会申し込み、学会開催当日に学会費の納入も受け付けます。(年会費:社会人4000
  円、院生2000円)

3.2012年3月定例月例会報告

 斉嬌珺氏が一身上の都合により3月定例月例会での研究発表ができなくなりましたので、洪安瀾(「“在字句”の“在”の日本語訳について」:大東文化大学院生)と高橋弥守彦(「“被字句”5構造の関係について」:大東文化大学)に変更いたします。

日時:3月24日(土)18:00~20:00
場所:大東文化会館K-301

研究発表概要

1.洪安瀾「“在字句”の“在”の日本語訳について」

 洪安瀾氏は以下のような例文を挙げることにより、“在字句”の文中における位置から、“在字句”を基本形式(例1)と文頭式(例2)、動前式(例3)、動後式(例4)、文末式(例5)に分け、“在字句”の“在”の日本語訳について検討する。

(1)他在床上。(基本形式)彼はベッドにいる。
(2)在床上,他躺着。(文頭式)ベッドに、彼は寝ている。
(3)他在床上躺着。(動前式)彼はベッドに寝ている。
(4)他躺在床上。(動後式)彼はベッドに寝ている。
(5)他插了一束花在瓶子里。(文末式)彼は花を花瓶に挿した。

 洪安瀾氏から“在字句”の“在”の日本語訳についての詳細な報告があった。この発表に対しては、会場から日本語連語論の基本形式を挙げ、中国語の派生形式が「ありかのむすびつき」から他のむすびつきにどのように移行するのかを分かり易く説明する必要があるという指摘と実例が不十分であるという指摘があった。

2.高橋弥守彦「“被字句”5構造の関係について」

①受け手+“被/为”+仕手+“所”+動詞
(1)他被/为这本人物传记所吸引。(梁鸿雁2004:219)
彼はこの伝記物語に夢中になった。(筆者訳)

②受け手+“被”+仕手+動詞+“为/做/作/成…”+名詞性語句(徐昌火2005:245)
(2)黄河被中国人叫做“母亲河”。(梁鸿雁2004:220)
黄河は中国人から「母なる大河」と言われている。(筆者訳)

③受け手+“被/叫/让/给”+仕手+動詞+その他 
(3)他被/叫/让/给这本人物传记吸引住了。(梁鸿雁2004:219)
彼はこの伝記物語に夢中になった。(筆者訳)

④受け手+“被/叫/让”+仕手+“给”+動詞+その他
(4)他被/叫/让这本人物传记给吸引住了。(梁鸿雁2004:219)
彼はこの伝記物語に夢中になった。(筆者訳)

⑤受け手+“被/给”+動詞+その他
(5)他被/给吸引住了。(梁鸿雁2004:219)
彼は夢中になった。(筆者訳)

 “被字句”は一般に5構造に分けられ、基本構造は、上掲の③と言われているが、高橋氏は“被字句”の各介詞の現れる通時的な観点から、現在使われている“被字句”では、①が基本構造であり、その他は派生構造であり、基本構造から派生構造への理由が明らかにされ、両者の関係に関する詳細な報告があった。しかし、会場からは通時的な観点が不十分であるという指摘があった。それに対し、高橋氏からは通時的な観点は、これまでに王振来、张延俊などの専門書が数冊出されているので、そちらの意見も参考にして、さらに両者の関係を分かり易くするという説明があった。

(文責 高橋弥守彦)
 

事務局だより  

1)学会の入会は、日中対照言語学会ホームページ上で随時受け付けています。ただし、申し込みができない場合は王学群事務局長(Lwn365@yahoo.co.jp)、または竹島毅理事までご連絡をください。年間会費は社会人4000円、院生2000円となっています。皆さんの入会を歓迎いたします。

2)毎月の例会の開催は、郵送ではなく、メールにてご連絡させて頂いております。不明の方がいらっしゃいますので、ぜひお知らせいただきたくお願い申し上げます。また、メール変更につきましても、同様にお願い申し上げます。


Last-modified: 2013-12-07 (土) 12:38:31